日本人にとって「パブ」と聞くと、お酒を飲む場所という印象が強いかもしれない。
例えば、次のようなイメージを持つ人が多いのでは。
- ビールやウイスキーを楽しむ場所
- 大人が夜に集まるお店
- 少し騒がしく、にぎやかな雰囲気
- スポーツ観戦をしながら飲む場所
- 旅行中に立ち寄る観光スポット
一方、アイルランドではパブは単なる「お酒を飲む場所」ではない。まちの至る所にあり、友人や家族と会話を楽しんだり、地域の人々が交流したり、音楽の生演奏を楽しんだりする、生活に根付いたコミュニティの場として親しまれている。そのため、日本人が持つ「居酒屋」や「バー」に近いイメージとは少し異なり、アイルランドでは地域の人々の日常を支える大切な社交の場という意味合いが強いのだ。お一人様も当たり前出し、昼間に行くと、驚くことに親同伴のもと、子供がいることもある。チャーミーがふらっと入っても、みんなとてもフレンドリーで、話しかけてくれて、ほんと誰とでもすぐ仲良くなれる。
💡知ってる?
pub = public house(パブリック・ハウス)の略。
昔のアイルランドでは、public house = 地域の人なら誰でも入れる場所という意味だった。
つまり、
public(みんなの・公の)
+
house(家・場所)
↓
public house(みんなが集まれる場所)
↓
pub(パブ)
となった。
アイルランドのパブは、単なる「お酒を売る店」ではなく、地域の人が集まって話をする「みんなの場所」という意味が名前に残っている。チャーミーはネイティブから聞くまで、一つの単語だと思っていた。
パブは人生の節目をともにする場所
日本では「葬儀の後にお酒を飲む」と聞くと意外に感じる人もいるかもしれない。昔は、一定期間は肉や魚、お酒を控えるなど、精進の習慣が重視されていた。そのため、昔は葬儀や法要では精進料理が提供されてきた。現在では、その習慣は簡略化され、葬儀や火葬の後の会食で通常の料理やお酒が出されることが一般的になっている。
アイルランドのパブは、お酒を飲むだけの場所ではない。結婚式や誕生日のお祝いはもちろん、葬儀の後に家族や友人が集まることもあり。葬儀の後は、パブやホテル、自宅などで集まり、故人との思い出を語り合いながら食事や飲み物を楽しむことがある。この時間は、悲しみを分かち合い、故人の人生を振り返る大切なひととき。
アイルランド人とヨーロッパ人がパブ(pub)で盛り上がる会話
ヨーロッパでは、昔から人が国を越えて移動してきた。
例えば、
- 祖父がアイルランド人だけど、祖母はイギリス人
- 先祖が昔、別の国から移住してきた
- 同じような名字を持つ家族が別の国にもいる
ということがある。
そのため、パブで相手の名前を聞いたとき、
「その名字、知っている」
「私の家族にも同じ名字がある」
「もしかしたら昔、同じ地域につながりがあるかもしれない」
と興味を持つことがある。
アイルランドのパブでは、名前から家族・出身地・先祖の話に発展することがある。
チャーミーの働いている会社では、定期的に、仕事が終わったら、仕事仲間とPubでギネスビールを片手に懇談会をすることがある。そこではまだ会ったことのない、支店の仲間たちも参加し、やはりPubは大切な社交の場となっているのであった。

