アイルランド人は将来の負担を考えて結婚せずにパートナーと生活する人が多い。離婚も視野に入れて結婚を考えなければいけない複雑な事情があるのだ。離婚には、離婚申請前の3年間のうち少なくとも2年間別居していることが必要だ。アイルランドでは、「2年間別居していたこと」を証明するために、1つの決まった証拠だけが必要というわけではない。裁判所は、さまざまな資料を総合的に見て判断する。
例えば、次のようなものが証拠になる。
- それぞれの住所を証明する書類
- 賃貸契約書
- 公共料金の請求書
- 銀行の利用明細
- 郵便物
- 税務や行政機関に登録している住所
- 必要に応じて、第三者(家族や知人など)の証言
- 夫婦それぞれの宣誓供述書(Affidavit)
宣誓供述書(Affidavit)とは、「書かれている内容は真実です」と宣誓したうえで作成する正式な文書のこと。本人が、「この文書の内容は真実です。」と宣誓し、資格のある人(通常は弁護士や宣誓を受け付ける権限を持つ者)の前で署名する。虚偽の内容を書いて宣誓すると、重大な法的責任を負う可能性がある。
離婚の場合、例えば、夫婦が2年間別居していたことを説明するために、それぞれが宣誓供述書を提出する。内容には次のようなことを記載する。
- 結婚した日
- 別居を始めた日
- なぜ別居しているのか
- 復縁の見込みがないこと
- 子どもがいる場合はその状況
- 財産や生活状況に関する事項(必要に応じて)
なお、アイルランドでは**「同じ家に住み続けながら別居する(living apart under the same roof)」**というケースも認められることがある。
その場合は、例えば次のような事情を説明する。
- 寝室を別にしている
- 家計を別々に管理している
- 夫婦として生活していない
- 周囲にも別居状態であることが分かる
つまり、住所が同じだからといって、自動的に「別居ではない」と判断されるわけではない。
最終的には裁判所が、提出された証拠をもとに実際に婚姻関係が破綻し、法律上の「別居」の状態だったかを判断する。
これは余談なのだが、チャーミーの同僚のフランス人Pの周りの友人で両親の揃っている友人は1人しかいないそうだ。Pの両親も離婚しているそう。Pも結婚せずにパートナーと生活している。フランスでも結婚せずにパートナーと暮らすことが普通らしい。日本の将来もこうなるのかなと思うチャーミーなのであった。

